スポーツの話をしよう。
youtubeで、武井壮さんが「スポーツでは左利きが有利」という話をしていた。
私もそれには同意なのだが、武井さんが触れていなかった理由がある。
それは、「利き目」のことである。
野球の左打者で説明する。
ご存知の通り、左打者はピッチャーに対して横向きに立つ。
顔はピッチャーに向けるとは言っても、完全に前は向かない。
右目がピッチャー側に近くなる。
人間は両目で見るとはいっても、まったく均等に両目を使っているのではなく、どちらか一方の利き目を主としているそうである。
このことは理屈で考えたのではなく、実感から後で理屈付けをしたのである。
私は野球部ではなかったが、バッティングセンターにけっこう頻繁に通って10年以上になる。
球速は100km~130kmまで、一時期左打席を練習したことがある。
そのとき意外だったのが、左打席だと動きはぎこちないのだがなぜか球を正確にミートできる感覚があったのだ。
それはなぜだろうと考えて、利き目のせいではないかと思った。
そしてもうひとつ感じたのは、「左打ち」という言葉の違和感である。いわゆる「左打席」に入ってスイングするときに、「左で打っている」という感覚がない。だって、立つ場所は自分からピッチャー側を見て右側だし、バットをリードするのは右手である。
バッティングの動作で素人が陥りやすい過ちは「こねる」こと、つまり左打者なら左手が強すぎてしまうことだ。
人間はほとんどが右利きである。
字を書いたり、物を持ったり取ったりするときに右手を使う。
利き目も手と同様、右利きの人が多いそうだ。
というわけで、左打ちは実は「右利き」の人にこそ向いているのである。